腹痛・お腹の張り・便通の変化(下痢・便秘)
腹痛やお腹の張り、下痢や便秘などの便通の異常は、原因がさまざまです。
まず大切なのは、「急に起きた症状か」「長く続いている症状か」を分けて考えることです。
急に起きた腹痛・お腹の不調
ここ2〜3日、あるいは数時間以内に起きた腹痛は、炎症による病気が多く見られます。
急性胃腸炎が多い一方で、 虫垂炎(盲腸)、大腸憩室炎、腸閉塞、胆のう炎、急性膵炎など、 対応が遅れると命に関わる病気も含まれます。
下痢や吐き気、発熱の有無、痛みの場所などの情報に加え、 実際にお腹を触って確認すること(触診)がとても重要です。
触診は実際に診察しないと分からないため、 急な腹痛がある場合は早めの受診をおすすめします。
※痛みの場所は目安であり、症状だけで原因を判断することはできません
慢性的な腹痛・お腹の張り・便通異常
週単位、月単位で続く腹痛やお腹の張り、便秘・下痢は、 炎症よりも腸の動きの異常が原因となることが多く見られます。
例えば以下のような症状です。
- 便秘がちでお腹が張る、痛くなる
- 下痢が多く排便のときに腹痛が起こる
- 便は出ているが、お腹が張る・ガスが多い
- 食後にお腹がゴロゴロして下痢になる
- 下腹部(特に左側)が時々痛くなる
- 便通異常はないが下腹部が月に何回か痛くなる(女性)
多くの場合、便秘や腸の動きの乱れが原因で、 便通を整えることで症状が改善することが多くあります。
下痢が中心の場合は、ストレスなどが関係する 過敏性腸症候群の可能性もあります。
一方で最後の例のように、下腹部が月に何回か痛くなる時は 婦人科系の病気や月経に伴う腹痛のことがあるため、 婦人科受診をお勧めしています。
「ストレスによるものなので様子を見てもよいのでは」と思われることもありますが、実際にはそうとは限りません。
便通異常やお腹の不調の中には、 大腸がんなどの病気が隠れている可能性があるためです。
大腸がんは血便のほか、 腸が狭くなることで便が細くなったり、狭い腸を便が通ろうとして下痢、軟便になる、という症状が出ることがあります。
お腹の張りだけの場合でも、大腸がんによる腸の通過障害などを考える必要があり、症状の強さだけでは判断できません。
そして、これらの症状は、上で示したような一般的な腹部症状と似ているため、 症状だけで判断することは難しいのが実際です。
これが一番心配であるため、腹部CTで便のたまり具合など全体の状態を確認することがあります。 また、ご年齢や症状に応じて大腸カメラを行うこともあります。
また、血便や腹痛下痢が続く場合は、若い方でも 潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患が見つかることがあります。
当院での診察について
診察では、症状の経過や生活背景を丁寧に確認し、 必要に応じて検査や治療をご提案します。
大腸に問題がない場合は、便秘や下痢に対する治療を行い、 症状の改善を目指します。